家計管理方法は世の中にたくさんありますが、家計の支出を「消費・浪費・投資」に分けて管理する方法が特に有名です。
この「消費・浪費・投資」に分けて管理する方法に、Youtubeで有名なリベ大の両学長が物申していて、一歩進んだ新しい家計管理の方法を提案されています。
両学長の提唱する新しい家計管理の方法とはどのようなものでしょうか?
なぜ両学長の提唱する新しい家計管理の方がいいのでしょうか?
今回は支出を「消費・浪費・投資」に分けるところから一歩進んだ、新しい家計管理について見ていきます。
家計の支出を「消費・浪費・投資」に分けて管理する方法とは
まず前提として、従来からある、家計の支出を「消費・浪費・投資」に分けて管理する方法(学長が「支出3分法」と命名)はどんな方法か軽く見てみましょう。
「支出3分法」は家計の支出を「消費・浪費・投資」に分けて管理する方法なので、
支出=消費+浪費+投資になります。
支出=消費+浪費+投資
「支出3分法」の「消費・浪費・投資」はかんたんに言うと以下のような感じになっています。
消費:生活するのに必要な出費
浪費:必要とはいえない出費
投資:いわゆる投資に加え、貯金なども含む
消費とは、生活するために必要な出費のことで、住居費、光熱費、通信費、日用品費などが含まれます。
浪費は生活するのに必要ではない出費のことで、趣味や娯楽費がこれにあたります。
投資には、いわゆる銀行や証券会社などでの投資に加え、将来への備えとしての貯金なども含みます。
そして、支出3分法では家計(つまり「収入-支出」)が以下の式で表せることになります。
家計:収入 -(消費+浪費+投資)= 0
例として手取り20万円、支出の内訳が①消費14万円、②浪費1万円、③投資5万円という家計をみてみましょう。
家計は収入から支出を引くと残金がゼロになります。
もし残金がゼロでないとしたら、それは支出に入れるべきお金が抜けているだけです。
(例えば使わずに残ったお金が1万円出たとしたら、それは貯金なので、「投資」に入れるべきお金になります)
支出3分法のメリット
支出3分法では、なぜわざわざ家計の支出を3つにわけるのでしょうか?
それは、家計管理がしやすくなり、「浪費」を減らそうという意識が働くことでお金が貯まりやすくなる効果が見込めるからです。
支出3分法では支出を「消費70%、浪費5%、投資25%」に調整するのを目標にすることが多いです。
目標があることで家計の問題点が明確になるので家計を改善しやすいのが支出3分法の大きなメリット。
たとえば、浪費が5%より多い場合は、5%以下にするために「浪費はもう少し減らそう!」という感じですね。
支出3分法のデメリット
支出3分法には大きなメリットがあるのに、両学長は「支出3分法は改善の余地がある」と考えているようです。なぜでしょうか?
それは、支出3分法にはいくつかのデメリットがあるからです。
支出3分法のデメリットのひとつに、支出3分法だと「浪費」という言葉のネガティブイメージが大きく感じられてしまう点があげられます。
「浪費」のイメージがネガティブすぎると、「浪費」に含まれる費用はできるだけ排除したくなって結局ケチケチした感じになりがち。
でも「浪費」に含まれる費用には「心を豊かにしてくれる出費」も含まれています。
「心を豊かにしてくれる出費」まで排除してしまうと、いったい何のために生きているのかわからなくなってしまいますよね。
「心を豊かにしてくれる出費」は減らすどころか、むしろ「増やしていこう!」という方向で行くのが人生を楽しむコツなんです。
また、「浪費」にイメージが悪いと、家計管理そのものがつまらなくなってしまうのもデメリット。
「節約」ばかりを意識してがまんするばかりの家計管理は続きません。
家計管理は心地よく継続するのが経済的成功への近道ですよね。
なので心もお財布も豊かに暮らすために、支出3分法ではダメなのです。
両学長の「新しい家計管理法」とは
心もお財布も豊かに暮らすために、両学長が提案しているのが「新しい家計管理法」です。
新しい家計管理法では、支出を「消費・浪費・投資」にわけることから一歩進んで、「利益」という概念を追加します。
そして、収入-消費=利益、利益=浪費+投資と考えます。
新しい家計管理法
収入-消費=利益
利益=浪費+投資
ややこしいように感じるかもしれませんが、なぜこんなことをするかというと、こうすることで4つのメリットが生まれるからです。
新しい家計管理法:4つのメリット
それでは新しい家計管理法にすることで生まれるメリットを見ていきましょう。
新しい家計管理法の4つのメリット
- 家計の本当の姿が見える
- 利益を追うのが楽しくなる
- 浪費のネガティブイメージが消える
- 投資への考え方が明確になる
それぞれについて以下でくわしく見ていきます。
家計の本当の姿が見える
まずはもう一度新しい家計管理法の図を見てください。
この図から見えてくるポイントは、「家計は利益獲得を目的にしている」ということと「利益は浪費と投資に振り分けられる」ということです。
- 家計は利益獲得を目的にしている
- 利益は浪費と投資に振り分けられる
まず、「家計は利益獲得を目的にしている」について。
家計は利益獲得を目的にしているというのは、ピンとこない人もいるかもしれません。
「家計って家のお金をなんとかやりくりするためのものでしょ?」という人もいるかも?
でも人間は生存するためだけに日々を暮らすのではなく、余暇と娯楽を楽しむためにも生きていますよね。
だったら余暇や娯楽の資金のために利益獲得を目的にして家計管理をすると考えてもいいんじゃないでしょうか?
つまり、「余暇や娯楽で人生を楽しむために家計で利益を出して行こう!」ってことです。
次に「利益は浪費と投資に振り分けられる」ですが、これは、利益として生み出されたお金は浪費か投資どちらかに分けられることになるということです。
以上をまとめると、「収入を増やして支出を最適化することで家計で利益をどんどん出して行けば浪費としての余暇や娯楽をする費用がじゃんじゃん増えるよ!」ってことですね。
利益を追うのが楽しくなる
新しい家計管理法の図を導入して、家計の本当の姿が見えるようになると、家計管理の感じ方が「いかに支出を削って節約するか?」というちょっと後ろ向きな感じ方ではなく、「いかに利益を出すか?」というポジティブな感じ方になれます。
これが新しい家計管理法のメリットの2つ目です。
浪費のネガティブイメージが消える
新しい家計管理法では、「利益を出せば浪費のお金が増やせる」つまり「余暇や娯楽に回せるお金が増える!」ということになります。
こう考えると浪費という言葉のネガティブイメージがかなり消えます。
「浪費」の中には心を豊かにしてくれる出費と幸福感を生まない出費の2種類があります。
前者の「心を豊かにしてくれる出費」にはお金を多く使いたいですし、そのための利益を出す目的でする家計管理は楽しくなります。
たとえば、「家計管理で利益を出して豪華な旅行に行くぞ!」と思えば、家計管理が前向きで楽しいものになりますよね~!
投資への考え方が明確になる
新しい家計管理の図から見えてくるポイントが2つありましたね。
新しい家計管理法の図から見えてくるポイント
- 家計は利益獲得を目的にしている
- 利益は浪費と投資に振り分けられる
ここで2つ目のポイント、「利益は浪費と投資に振り分けられる」に着目します。
もし利益を浪費に回さずに「投資」に回せば、投資でお金が増えることで結果的に収入が増え、家計の「利益」が増えます。
そして、利益が増えれば「浪費」に回せるお金が増えますね。
(ここでお金を回す「浪費」は心を豊かにしてくれる余暇や娯楽に使うことを意味しますので要注意)
つまり、家計の利益は究極的には余暇や娯楽を買うためにある、ということになります。
(利益を投資に回してもそれがさらに利益になり、最終的には余暇や娯楽を買うことになりますからね)
こう見てくると「投資」は余暇や娯楽を増やすためのツールに過ぎないことがわかります。
では「投資」にはどんなものがあるでしょうか?
「投資」には大きく分けて2種類の投資があります。
「収入を増やす投資」と「支出を減らす投資」です。
「収入を増やす投資」にはスキルアップのために使う自己投資や配当金をもらうためにする高配当株投資などがあります。
「支出を減らす投資」には電気代節約のためのエコ家電の購入や水道代節約のための節水シャワーヘッドの購入などがあります。
「投資」と一口に言ってもいろんな投資があることがわかりますね!
まとめ
今回の話は少しややこしく感じるかもしれません。
でも新しい家計管理法の「利益」を追求する考え方は、今までの支出3分法の家計管理よりも明らかに楽しく、続けやすいです。
そして、「利益」を追求して余暇や娯楽を求める考え方は、家計管理の目的がハッキリしていてわかりやすく、テンションも上がりやすいです。
ぜひ新しい家計管理法を取り入れて、テンション上げて楽しく家計管理し、一緒に心も財布も豊かな将来を手に入れましょう!
参考動画
今回の記事において参考にしたのはリベ大の以下の動画です。
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